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「いつも時間が足りない…」時間汚染の対策法6選

※この記事にはプロモーションが含まれます。

「やりたいことも、欲しいモノも増える一方なのに、時間とお金はいつも足りない」

そんなプレッシャーを毎日感じている方も多いことでしょう。

かくいう私もそうでして、独立して以前より自由な時間が増えたはずなのに「時間がない」という感覚は以前よりも増しております。

その原因は「欠乏症」、時間やお金が足りないというプレッシャーが原因で、本当に時間やお金が足りなくなってしまう現象です。

今回はそんな欠乏症の中でも「時間の欠乏症」の対策になる方法6選をご紹介しましょう。

いつも「時間が足りない…」が口癖になっている方は、このままではどんどん時間が失われるかもしれないので、本当にやりたいことをやって充実した毎日を手に入れるためにも、ぜひ試してみてくださいませ。

時間が足りない原因とは

「時間がない…」と感じるの原因ってなんなんですか??

さて、結論からいうと「いつも時間が足りない…」という感覚の原因は「時間が足りないというプレッシャー」なんだそうです。

たとえば「いまからスマホをさわらず、5分間じっとしてください」と言われれば、5分間をとても長く感じますが、「5分以内に脱出せよ」という時間制限ゲームをやらされると、焦って時間が足りない感覚になることはイメージしやすいでしょう。

つまり「時間がない」という感覚は、本当に時間がないから生じているのではなく「焦りとプレッシャーせいで時間が速く進んでる気がする」という錯覚なわけですな。

社会学者ジョン・ロビンソン博士は、時間の欠乏症のことを「時間汚染」と名づけています。

自由な時間は増えたが、自由は減った現代人

「時間汚染」という現象が確かなことを示すデータは色々報告されていますが、ロビンソン博士がおこなった研究(※1)などで判明した要点は以下のとおりです。

  • 多くの人は実際の労働時間より「週20時間以上多く働いている」という感覚になっている
  • どの先進国でも過去40年間で労働時間は減り続けている(つまり自由な時間は増え続けている)
  • 自由な時間は増えつづけているが「趣味・レジャー・家族と過ごす」時間は減り続けている

自由な時間は増えているが、自由な感覚は減り続けている…というなんとも皮肉なデータですな。

名著「最高の体調」でも問題視されていた、先進国あるあるでしょう。

時間汚染のメカニズムはこうだ!

時間汚染のメカニズムをざっくりまとめると、以下のようになります。

  1. 現代人は昔に比べて自由な時間が増えた
  2. でも自由な時間に選べる選択肢が増えすぎた(スマホ、テレビ…etc.)
  3. 色々選べるせいで「選べない選択肢」も増えた
  4. 「やりたいことができない!」という焦りですべて同時進行
  5. 同時進行するとすべての体験の質が低下するので時間汚染爆誕

ということで、ジョン・ロビンソン博士の結論は「マルチタスクこそ、時間汚染の原因だ!」とのこと。

マルチタスクとは、映画を見ながらスマホでニュースチェックしたり、恋人と話ながら頭の中では別のことを考えてたり、いわゆる「ながら」という状態のことで、現代人はこれがめちゃくちゃ増えてるんですよ。

ということで、マルチタスクを減らし、プレッシャーによる焦りを緩和することが「時間汚染の対策法」となります。

前置きが長くなりましたが、役立ちそうな方法を6つご紹介しましょう。

1 「そんなに忙しくない」とつぶやく

ロビンソン博士いわく、もっとも手軽な時間汚染対策は「自分はそんなに忙しくない」と心でつぶやくことだそうです。

前述したように、ほとんどの現代人は「自分が思ってるより週20~40時間も時間が余っている」ので「自分はそのことを知っている、みんな焦ってるが、これは錯覚だ」と冷静になれればプレッシャーから解放されやすいわけですね。

ちなみに、ストレスが強い状況だと錯覚から抜け出すのが難しくなるみたいなので、定期的にストレスケアをしておくのがいいかもしれません。

2 シングルタスク

時間汚染から解放されるには「マルチタスク(※2)」をやめて「シングルタスク」に切り替える必要があります。

たとえば、みんなやりがちな以下の行動はすべてマルチタスク。時間汚染の原因になるだけでなく、ミスが増えたり、脳がダメージを受けることも懸念されているんですよ。

  • テレビを見ながらスマホを見る
  • 音楽を聴きながら本を読む
  • 電話しながらYou Tubeを見る
  • 友達とアニメの話をしながら頭で仕事のことを考える

シングルタスクのやり方は「シングルタスク入門」にまとめているので、未読ならぜひご一読くださいませ。

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3 一日の予定を1~3にする

時間汚染のプレッシャーを緩和するには「予定を減らす」ことがもっともインパクトがあります。

あれもこれもできる…という錯覚をあえて捨てて「できることは1~3つが原因だから、それ以外は捨てる」ようにするのです。

たとえばデューク大学の研究(※3)によると、目標がぶつかり合うと時間汚染が発生し、時間に追われる感覚が強くなると判明しています。

  1. あれも、これもやりたい
  2. 時間が足りなくてできない
  3. 「今日できなかった分も明日やろう」とナゾの目標を立てる
  4. 予定を増やしたせいで余計にできなくなる

このようなループに入ると時間汚染にハマってしまうので、「どうせ多くのことはできない」と割り切りましょう。

名著「1440分の使い方」「エッセンシャル思考」などのデータを参照するなら、どんなに優秀な人でも1日にこなせる予定は「多くても3つが限界」と考えたほうがよさそうです。

予定を減らす方法は「ミニマリズム」が役立つと思うので、気になる方は以下もご参照ください。

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4 グリーンエクササイズ

プレッシャーから解放がもっとも期待できるのは「大自然と触れ合う」ことです。

自然によるストレス解消効果は科学的データが超豊富(※4)で、運動と並んで「唯一間違いないストレス解消法」と言われていたり、健康効果を示すデータもめちゃくちゃ多いんですよ。

自分は都会でも自然と触れ合いやすい「グリーンエクササイズ」という習慣をとりいれています。ガイドラインは以下をご参照くださいませ。

最強ストレス解消法グリーンエクササイズとは
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5 マインドフルネス

ストレスやプレッシャー対策として定番化してきたことといえば「マインドフルネス」(※5)でしょう。

ざっくり言うと、マインドフルネスは「いま目の前のことだけに神経を研ぎ澄ます」ことで、時間汚染の原因になりやすい「未来への不安」「過去への後悔」から意識を逸らすことに役立ちます。

マインドフルネスは瞑想でトレーニングするのは一般的ですが、ためしに以下のステップを2分間試してみてください。

  1. 楽に座り、目を閉じる
  2. 考えごとは禁止、許されるのは呼吸のみ
  3. 考えごとが浮かんだら呼吸に意識を戻す

たった2分間なのに「まだ終わらない?まだ2分経たない?」と焦りを感じるはずです。それが「本来は時間はゆっくり過ぎてる証拠」なわけですな。

マインドフルネストレーニングすると「あぁ、時間ってこんなにゆっくりだったんだ」と再確認することができます。1日20分ほどトレーニングしてみるのがおすすめです。

瞑想のトレーニング法は以下をご参照ください。

マインドフルネス瞑想入門:初心者向けのやり方
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6 デジタル断食

「デジタル断食」をすると、自由な感覚が増えるというデータ(※6)があります。

デジタル断食とは「スマホ」「ネット」を定期的に断つこと。私も最近実践してかなり効果を感じました。

スマホやネットが時間汚染の原因になるとの警告は、2010年にジェームズクック大学からリリースされていまして、普段からスマホやアプリゲームを利用する時間が多い人ほど「時間が過ぎるのが早い」と感じる傾向にあったんだそうな。

原因は色々考えられますが、最たる理由は前述した「マルチタスク」になりやすいからでしょう。

たとえばスマホは視界に入るだけで「新しい通知来てないかな、調べたいな」という欲求が生まれ、目の前の物事への集中を崩壊させるんだそうな。

もちろんスマホやネットは便利なツールなので完全に絶つ必要はないものの、たまに12~48時間遠ざけてみるのもいいかもしれません。

「時間汚染対策」に役立つおすすめ本3冊

恒例の「一歩先をゆくスキルが身につく書籍紹介」のコーナーです。

今回は、時間のプレッシャー対策に役立つスキルが身につきそうな本を3冊ご紹介します。

いつも「時間がない」あなたに 欠乏の行動経済学

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「時間が足りない」「お金が足りない」という欠乏症感覚が、私らの人生をどれだけ不幸にしているか教えてくれる本です。

いますぐ試せる解決法を教えてくれる本ではありませんが「時間が足りない感覚ってどれだけ脳に負担なんだろう?」という理解を深めるのに役立つかと。kindleなら価格も安いですな。

週40時間の自由をつくる 超時間術

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ズバリ「時間汚染」をテーマにした珍しい本です。

子供の頃のように自由でゆっくり過ぎる時間を取り戻したいなら「長時間術」で述べられている対策案がとても役に立つのではないかと思います。

ちなみに、メンタリストDaiGo氏の本は「めっちゃ読みやすい」ことでも有名なので、読書に慣れてない方にもおすすめです。

エッセンシャル思考

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自由な時間をつくるためにもっともインパクトがある行動は「ムダな時間を見つけて減らす」ことですが、それが苦手なら「エッセンシャル思考」がおすすめです。

ムダなことにつかう時間が減れば「本当にやりたいこと」にだけ時間を使えるようになりますし、フリーランスなら仕事の生産性も上がるので収入アップも期待できます。

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