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集中力を上げたり、仕事のスピードを上げたりするための心理学や知識

「脳を休める」リラックスの技術 働きすぎの燃え尽き防止法

※この記事にはプロモーションが含まれます。

最近、仕事も
プライベートも
無気力なんです。

何が原因だと
思いますか?

「休憩」が
足りてないのかも
しれないよ

ストレスから解放される「休み方」を考察

最近はスマホの普及やテレワークの一般化で、家にも仕事が持ち込まれることが増えてきました。

結果、「現代人の脳はずっとストレスに晒されている」と警告するデータが増えています。

たとえば、以下のようなデータです。

  • プライベートにも仕事が侵食してきて脳が休まる時間がない[1]
  • 休憩時間もスマホなど刺激が多いので脳が休まらない[2][3]
  • 人が多く自然が少ない都市部での暮らしが一般化し脳が休まらない[4]

ざっくり言うと「現代人が生きる環境は、ずっと緊張とストレスがかかっている状態でリラックスできる時間がない」わけですね。

ストレスに晒されつづけた心と体はやがてガス欠の車のように機能停止します。俗に言う燃え尽き症候群、無気力症候群ってやつです。

てことで今回は「質の良い休憩をとる方法」をいくつかご紹介します。

もし「最近休めてないなぁ」という場合は参考程度に。

1 「休む」ことが重要な理由

なぜ「休むこと」が大切なんですか?

現代人は「働きすぎ」だからです。

1-1 休まないと死亡リスクが跳ね上がる

ゲームデザイナーのダニエル・クック氏がまとめた「生産性の法則(※1)」では以下のことが指摘されています。

  • 労働時間が週35時間をこえると「働いた気分にはなる」ものの、生産性は落ちる

ざっくり言うと「週35時間(1日5時間)以上働くとどんどん燃え尽きていく」そうな。

同様の傾向を指摘するデータは数多く(※3)、たとえば皆さんお馴染み「週5日8時間労働(週40時間)」というルールが19世紀に誕生した理由もこういったデータを加味してのことです(当時の労働時間は週60時間が当たり前だった)

週40時間以上働くと、健康リスクが跳ね上がる(※2)というデータは色々あるので、私らの心身は思った以上にストレスに弱いことが考えられますね。

ちなみに35時間はどのように割り振ってもOKで「1日5時間×7日」「1日7時間×5日」など好きに決めて構いません。

1-2 休まないと収入が減る

「生産性の法則」のポイントをまとめましょう。

  1. 週30時間以上働くと脳にダメージが出始める(年齢が40代~の場合)
  2. 週35時間以内なら生産性が安定する
  3. 週40時間を越えると、越えた分だけ生産性が落ち始める
  4. 週60時間を越えると、2週目までは生産性が上回るが、その後どんどん落ちる

要約すると、すごく頑張るヒトは最初はノリノリなものの、1カ月を過ぎたあたりからどんどん生産性が落ちていくと。

スライドのグラフを和訳すると、以下のようになります。

YouTuberでもブロガーでも、最初はイケイケで投稿しまくってた人が、1~2カ月でピタッと燃え尽きてしまう場面を何度も見てきましたが、それはこういうことだったのかもしれませんねぇ。

1-3 休まないと物事に悲観的になる

じつは、自分も何度かブログやYouTubeで燃え尽きてますが、それは決まって「頑張りすぎたとき」でした。

ブログやYouTubeは頑張りと成果が比例するわけではないので、報われない感覚が強くなって心が折れやすくなるんですよね。

つまり、どんなに好きで楽しいことでも、週40時間を境に「好きな気持ち」より「報われない努力感」が勝ってしまうのかもしれません。

なので、創作活動のメンタルを保ちたいなら週40時間を1つのリミットに。脳へのダメージも考慮するなら週35時間程度にとどめたほうが良さそうです。

1-4 「がんばりすぎ」は自分では気づけない

さらに厄介なのは、生産性の低下は「自分では気づきにくい」ところでしょう。

ゲームデザイナーのダニエル・クック氏は、人が働きすぎの生産性の低下を甘く見積もることを、以下のような図で解説しています。

余談ですが、私は以前ストレスが原因で過換気症候群になりました。

しかし診断を受けるまで、自分のストレスが爆発寸前だとはまったく気づきませんでした。

がんばりすぎの悪影響は、何の前触れもなく突然訪れます。

張りつめた糸がプツンと切れるように、突然モチベーションが低下するのでご注意ください。

2 休憩の基本

では具体的に休憩の方法をいくつか解説していきましょう。

その前にまずは「やってはいけない休憩」をご紹介します。

2-1 やってはいけない休憩

休憩は、脳への刺激を遮断してリラックスできなければ意味がありません。

よって、休憩中は「ゲーム」「スマホ(ネット)」などはNGです。

  • NG:スマホを使用する
  • NG:ネットサーフィンする
  • NG:ゲームをする

アメリカ心理学会APAの見解[6]によると、ゲームやネットは刺激が強すぎてストレス解消にならないどころか、逆にストレスがたまる原因になってしまうんだとか。

とくにテレワークなど在宅勤務時間が多い方は注意してください。

ネットから離れる時間をつくらないと、仕事とプライベートの垣根が消失して、脳がずっと仕事モードになってしまうからです。

休憩中はなるべく刺激を避けて、次のように過ごしましょう。

  • OK:ボーっとする
  • OK:運動する
  • OK:瞑想する

3 頭脳労働の集中力を保つ休み方

頭脳労働の集中が持続する時間はとても短いのでこまめに休憩が必要と言われています。

たとえば90分ごとに20分の休憩をとるウルトラディアンリズム[4]が有名です。

とはいえ、どのようなサイクルで休憩を回したほうがいいかは個人差があるので、色々試して実験してみてください。

参考までに、心理学で推奨されることが多いのは以下3パターンです。

  • 90分タスク→20分休憩(ウルトラディアンリズム)
  • 52分タスク→17分休憩(DailyMuse調べ)
  • 25分タスク→5分休憩(ポモドーロテクニック)

ちなみに私は「26分タスク→4分休憩」のサイクルに落ち着いています。

4 勉強したことを記憶に残す休み方

勉強をしたあと10分ほど目をとじて休憩すると記憶の定着率が上がる[5]と言われています。

これはウェイクフルレストと呼ばれるテクニックで

「脳は外界からの情報が遮断されたときに記憶の形成をおこなう」

という理論をもとに開発されたたテクニックです。

本を読んだあとやウェビナーを視聴したあとは10分ほど目を閉じて、できればノイズキャンセリングイヤホンで音も遮断してみましょう。

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チェックしてみる

前述した「タスク→休憩」のサイクルと組み合わせてみるのもいいと思います。

  1. 20分読書
  2. 10分ウェイクフルレスト

5 午後の集中力を上げる休み方

午前中の集中力が午後に衰えてきたら15~60分の昼寝(パワーナップ)をしてみるといいかもしれません。

「10分の昼寝するだけで認知機能が回復する」[7]などポジティブな効果が数多く報告されています。

自分は昼に眠くなったらコーヒーを飲んで、そのあとホットアイマスクをして30分ほど寝てます。

6 質の良い睡眠をとる方法

言わずもがな、質の良い睡眠は脳と体の回復に欠かせません。

睡眠については以前「睡眠対策リスト13選」でまとめているので、細かい対策法はそちらをご参照ください。

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参考程度に、近年おこなわれたもっとも大きな調査[8]では以下のことがわかっています。

  • 睡眠時間が7時間以下になると脳機能が下がる
  • 睡眠時間が8時間以上になった場合も脳機能が下がる
  • 睡眠の質は眠りはじめ180分の熟睡度に左右される
  • 睡眠の質は車が走る音、窓の外の明るさ程度でも下がる
  • 起きる時間と寝る時間は毎日固定しないとパフォーマンスが下がる

睡眠不足がよくないのはもちろん、寝すぎも良くないので気をつけたいところです。

7 休日にがっつりリフレッシュする休み方

「休日は意外とリフレッシュに役立ってない」[9]というデータがあります。

理由は以下のようなことでしょう。

  • 無計画にダラダラし「時間を無駄にした…」という自責がつのる
  • スマホ、ネット、ゲームの時間が増える
  • 仕事とプライベートが切り離せない

とくに、仕事とプライベートが切り離せないことがストレスにつながる事例は近年増加しています。

もちろんメンタルにも悪影響[10]なのでしっかり対策したいところです。

そこでアイダホ大学が推奨しているのが「計画的な休日」[11]です。

計画的な休日とは、

「休日の計画を事前に練ること」

です。そのまんまですね、はい。

休日の計画を練ると「自分は自分の人生をコントロールできている」という感覚が生まれ、それがメンタルに良い影響があるそうです。

たとえば以下のように休日をデザインしてみるといいかもしれません。

  • ダラダラしないように時間割(タイムボクシング)を決めていく
  • スマホ、ネット、ゲームの時間は事前に決めておく
  • 仕事用のデバイスはすべてオフにする

めとめ

以上、「脳を休める」リラックスの技術でした。

興味があればお試しくださいませ。

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