エッセンシャル思考入門 80%のムダを減らし時間を最大化する方法

「ムダな時間を減らして本当にやりたいことに時間を注ぎたい」

と思う方は多いと思います、というか自分がそうです。

そんな時に役立つかもしれないのがエッセンシャル思考。ざっくりいうと「より少ない手間とコストで成果を最大化する」思考法のことで、2014年に本がベストセラーになったことで有名になりました。

自分も参考にさせてもらっていますが、おかげで昔よりは好きなこと(創作)を楽しむ時間を増やせるようになったかなーと感じています。

てことで今回は「エッセンシャル思考入門」ということで、自分が普段やってるエッセンシャル思考実践法をご紹介しましょう。

1 エッセンシャル思考とは

エッセンシャル思考とは「成果を産まないことに費やすエネルギーを減らし、成果を産むことにエネルギーを注ぐ」アイデアのことです。

ここで言う「成果」は、収入だったり、幸福感だったり、とどのつまり「あなたが心から大切だと思うこと」の時間を最大化することがエッセンシャル思考の目的となります。

根幹にあるのは経済学でお馴染み「パレードの法則(80対20の法則)」で、ざっくりいうと「大切なことって全体の20%しかないよ」という考えた方のことですな。

たとえば以下のようなことが言われています。

  • 仕事の出来は全体の20%の作業によってもたらされている
  • 仕事の成果は20%の社員によってもたらされている
  • 仕事の売上は20%の顧客によってもたらされている
  • 人生の満足度は1日の行動の20%の行いに左右されている
  • 逆にいうとあらゆる物事で「80%のムダ」がある

で、その80%のムダに費やすエネルギーを排除し、成果に直結する20%の行動にエネルギーを費せば「より少ない時間で大きな成果が出るのでは?」というアイデアがエッセンシャル思考です。

シンシナティ大学のニコア・ジアディ教授は、それを下のような図で表現しました。わかりやすいですね。

エネルギーを1点に集中するエッセンシャリズムの図

  • 仕事術として活用:収入をそのままに働く時間を短縮できる
  • 日常生活に活用:趣味や家族との時間など本当にやりたいことに費やせる時間が増える

みたいな感じっすね。

てことで自分がエッセンシャル思考を実践するときの3ステップをご紹介します。

2 やることを見極める

まずは「何がムダで」「何が大切か」を見極めて選ぶことからはじめます。

日々のタスクをリスト化し、以下のように「ムダなこと」「大切なこと」を選別しましょう。

  • ムダ:スマホゲームで遊ぶ時間(2時間)
  • ムダ:テレビを見る時間(1時間)
  • ムダ:友人Aと遊ぶ時間(2時間)
  • 大切:絵を描く時間(1時間)
  • 大切:家族と過ごす時間(30分)
  • 大切:映画を観る時間(2時間)
  • 大切:勉強する時間(1時間)

とはいえこれが一番難しい作業で時間がかかります。以下3つのやり方が参考になるかもしれません。

2-1 価値観リスト

まずは価値観リストを作ってみるといいでしょう。

価値観リストというのは「自分にとって大切なこと」を10個ほどピックアップしたリストのこと。

以下の図のように日々の行動と照らし合わせることで「なりたい自分になれているか」を確認することができます。

価値観リストの作り方はメンタリストDaiGoさんの「超客観力」を参考にするのがおすすめです。

2-2 90点ルール

「やりたい度が90点以下のことはやらない」という基準の選別法です。

やるかやらないか少しでも迷うことは「ムダ」のほうに選別するということですな。ウォーレン・バフェットも「成功する人はあらゆる物事にNoと言う」と申しております。

主観の判断なので正確性に欠けやすいのが難点ですが一応試してみて損はないと思います。

2-3 ノイズを排除する

メディアやSNSから発信される「虚像の幸せ」を排除することも正しい選別に必要なことです。

言わずもがな、何が大切で何がムダかという判断はあなたにしかできません。が、メディアやSNSは今日も明日も「みんなが思う理想の生活」を発信してきます。代表例は以下のような感じですね。

  • 結婚すべき!
  • めずらしい所に旅行すべき!
  • 金持ちになるべき!
  • 忙しくすべき!
  • クリスマスは恋人と過ごすべき!

他にも色々考えられますが、こういった雑音(ノイズ)から距離を保って「それって本当に自分に大切か?」と客観視して考えてみればエッセンシャル思考に近づくかもしれません(まぁ言うは易く行うは難しですが)

客観力を磨くには「インサイト」という本を参考にするのがおすすめです。

3 手間を減らす

「ムダ」と「大切」を見極めることができたらタスクを減らしていきます。

たとえば以下のようにムダなタスクを排除できれば毎日5時間も自由な時間が生まれますな。

  • ムダ:スマホゲームで遊ぶ時間(2時間)
  • ムダ:テレビを見る時間(1時間)
  • ムダ:友人Aと遊ぶ時間(2時間)
  • 大切:絵を描く時間(1時間)
  • 大切:家族と過ごす時間(30分)
  • 大切:映画を観る時間(2時間)
  • 大切:勉強する時間(1時間)

浮いた時間はもちろん「大切」なタスクに割り当てます。とはいえ「大切」なタスクも無限に詰め込めるわけではありません。

具体的には、大切な予定は1日1~3つの範囲に収めたほうがいいでしょう。

それ以上の予定をこなすのはどんなに時間に余裕がある人でも、どんなにトレーニングを積んだ人でも困難です。

タスクを減らす方法を3つご紹介しましょう。

3-1 トレードオフ

エッセンシャル思考では「すべての物事はトレードオフ」という意識を強く持ちます。

トレードオフというのは「何かを選ぶには、何かを諦める必要がある」という考え方のこと。カバンに入れる持ち物を選ぶときと同じ感覚ですね。つまり我々のカバンには予定が3つ入るスペースしかないわけです。

「あれもこれも」と色々やりたくなるのが人情ですが、「あれもこれも」はすなわち「全部できない」ことと同義です。時間は1日24時間より増やせませんから。

ということで以下のことを念頭に、タスクのトレードオフを試みてみるといいかもしれません。

  • 選べる予定は3つまで
  • 1つを選ぶには1つを捨てなくてはいけない
  • 「あれもこれも」は不可能

どうしても4つ以上のことをやりたいときは「月・火・水はAをやる」「それ以外はBをやる」のように曜日で分けてみるといいかもしれません。

いずれにせよ、1日の中にあれこれ詰め込むのはやめましょう。

最初は上手くいくように思えても6週間を過ぎた頃から忙しさでメンタルがやられる危険性があります。

3-2 A+BまたはC

とはいえ3つの予定を選ぶことに悩んでしまう…ということもあります。

そんなときは「A+BまたはC」という考え方が決断力を上げてくれるかもしれません。

本当に大切なのはAとBどっちだろう…と悩むときに使える思考法で、たとえば以下のように考えます。

  1. イラスト(A)をやりたい
  2. 音楽(B)もやりたい
  3. イラストと音楽を同時に行えること(A+B)ってあるかな?
  4. あるいはもっと自分の価値観を満たせる(C)はあるかな?

ちなみにこれは自分が悩んだときの例でして、A+Bはゲーム制作、Cはゲーム実況ということで落ち着きました。

Cの回答を得るには、前述した価値観リストが欠かせないので参考文献「超客観力」を利用して用意しておくことをおすすめします。

3-3 誘惑にNoと言う

エッセンシャル思考を貫くには「大切」以外のタスクにはNoと言えなくてはいけません。

前述したようにウォーレン・バフェットは「成功者はあらゆる物事にNoと言う」と述べています…がもちろんそれは言うは易く行うは難し。

友達からの遊びの誘いが入ることもあれば、つい「ムダ」に振り分けた行動をおこなってしまうこともあります。

対人関係で「No」と言う方法は書籍「エッセンシャル思考」本編が参考になるので興味があればどうぞ。

4 習慣化

言わずもがな、エッセンシャル思考は「1回やれば終わり」ではなく習慣化しないと意味がありません。

たとえば価値観リストが永遠に変わらない人はいませんし、いきなりズバっと正しい答えに辿り着ける人もいません。

ダーツのように一投で結果が出るものではなく、ビリヤードのように何度も修正してゴールを目指すイメージです。

てことで習慣化に役立ちそうなテクニックを3つご紹介します。

4-1 マジック4

物事は「週4回のペースで8週間つづけると習慣化しやすい」と言われていて、マジック4と呼ばれています。

たとえば「絵を描きたい」「運動したい」など毎日の習慣にしたいタスクは「週4日のペースで続けられる分量にする」といいでしょう。

具体的には1日30分以下からスタートし、余裕が出てきたら15分ずつ増やすのが良いと思います。

逆に習慣化したくないムダなタスクが週4日以上おこなわれていないかチェックすることも大切です。

前述したように、1日30分以下の行いでも「週4日8週間」やり続けると習慣化されてしまうので気をつけたいところですな。

4-2 if-thenルール

習慣化の定番テクニックといえば「if-thenルール」でしょう。

これは「A(if)が起きたらB(then)をする」と事前に決めておくルールのことで、「目標達成率を上げる方法としては最強じゃない?」と述べるデータ[1]が多く出ています。

たとえば以前ご紹介した「タイムボクシング」という時間術も「A時になったらBをやる」というif-thenルールを実行しやすくするためのテクニックですね。

とはいえif-theルールもたくさん作りすぎると忘れてしまうので「まずは3つのルールをつくる」のがいいと思います。

4-3 20秒ルール

20秒ルールは「タスク開始までの時間や手間を減らせば着手すやすくなるのでは?」という考え方のこと。

たとえばウォーキングを習慣化したいなら、着替えの時間と手間を短縮するために「前日にウォーキング用のウェアで寝る」「玄関に用具を一式置いておく」みたいなかんじです。

自分もイラストの仕事をおこなってる期間はパソコンを立ち上げるとクリップスタジオ(イラストソフト)も同時に起動されるようにしてひと手間減らしています。地味に思えますが、この「ひと手間の省略」が習慣化に大きく影響してしまうんですよ。

とくに初心者は手間が多いほど挫折しやすくなるので「習慣化したいことはとにかくシンプルにはじめられるように」工夫してみるといいかもしれません。

以上です。